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数年前に亡くなった父名義のままの不動産があります。相続登記の手続きをお願いしたいのですが、父が亡くなった時に集めた戸籍謄本や印鑑証明書は取り直さなければなりませんか?よく、これら書類の有効期限は3ヶ月と聞くのですが

数年前に亡くなった父名義のままの不動産があります。相続登記の手続きをお願いしたいのですが、父が亡くなった時に集めた戸籍謄本や印鑑証明書は取り直さなければなりませんか?よく、これら書類の有効期限は3ヶ月と聞くのですが

 相続登記の手続きには、基本的に被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本、住民票の除票又は戸籍の附票、相続人の戸籍謄抄本、住民票、印鑑証明書及び遺産分割協議書が必要です。

 相続登記において、上記書類(印鑑証明書を含め)で有効期限が3ヶ月といった期間制限が定められているものはありません。よって、再度取り直す必要はなく、数年前に取得した戸籍謄本、印鑑証明書が使えます。ただし、相続人の戸籍謄抄本において、相続が開始した日以降に交付されたものであることが必要ですので交付日に注意して下さい。

 また、金融機関の手続きにおいては、発行後6ヶ月以内(金融機関によっては3ヶ月)の印鑑証明書を求められますので、金融機関にご確認下さい。

母が他界しました。父は既に亡くなっており、相続人は私と弟の二人です。母の遺産は、私が居住する自宅(土地建物で評価額は約2000万円)と、1000万円の預貯金だけです。弟とはもともとあまり兄弟仲が良くなかったのですが、葬儀が済んで間もないころから「俺にも半分もらう権利がある。1500万円払え!」と言われています。弟に半分権利があることは承知しています。支払いに応じなければならないことも理解できます。ただ、遺産の預貯金は1000万円ですので500万円足りません。私には一人暮らしをしている大学生の子が二人おり、500万円を捻出する余裕はありません。弟は「家を売ってでも払え」というのでが、その弟自身は、20年前にマイホームを新築した際、母の預金から500万円を提供してもらっています。この点は考慮されないのでしょうか

母が他界しました。父は既に亡くなっており、相続人は私と弟の二人です。母の遺産は、私が居住する自宅(土地建物で評価額は約2000万円)と、1000万円の預貯金だけです。弟とはもともとあまり兄弟仲が良くなかったのですが、葬儀が済んで間もないころから「俺にも半分もらう権利がある。1500万円払え!」と言われています。弟に半分権利があることは承知しています。支払いに応じなければならないことも理解できます。ただ、遺産の預貯金は1000万円ですので500万円足りません。私には一人暮らしをしている大学生の子が二人おり、500万円を捻出する余裕はありません。弟は「家を売ってでも払え」というのでが、その弟自身は、20年前にマイホームを新築した際、母の預金から1000万円を提供してもらっています。この点は考慮されないのでしょうか

「弟」が「母」から生前に受領したマイホーム新築資金1000万円は、「特別受益」に該当すると考えられます。

 相続人の一人が、生前に他の相続人比べて突出した贈与を受けたような場合、遺産分割の場面で「全員平等」を貫くと、生前に贈与を受けている相続人とそうでない相続人との間で不公平感が生じるため、これを調整すするのが「特別受益」の規定となります。

 ご質問のケースでは、具体的に次のような計算をすることになります。

(1)遺産総額に特別受益相当額を加える

       ☛ 3000万 + 1000万 = 4000万 ・・・ これが「みなし相続財産」となります

(2)「みなし相続財産」に基づき、法定相続分相当額を計算する

       ☛ 4000万 × 1/2 = 2000万 ・・・ ご兄弟お二人が相続できる権利

(3)特別受益のある相続人について、特別受益分を控除

       ☛ 兄 : 2000万 - 0 = 2000万

         弟 : 2000万 - 1000万 = 1000万

 したがってこのケースでは、「弟」の請求できる権利は1000万円ということになり、預貯金全部を「弟」に相続してもらえば、自宅を売る必要もご質問者自身の預金を取り崩す必要もありません。

 もっとも、この分配方法に「弟」が納得するかどうかは別問題です。特別受益の仕組みをご説明しても納得されない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てて解決を図ることも検討してください。

祭祀承継者となりましたが、海外に転勤となり、お墓の管理等が難しくなりました。祭祀承継者を辞任することはできるでしょうか

祭祀承継者となりましたが、海外に転勤となり、お墓の管理等が難しくなりました。祭祀承継者を辞任することはできるでしょうか

 祭祀承継者は、墓地の管理や法要の準備などを行います。亡くなられた方が指定しない場合、祭祀承継者は慣習に従って決めらます。よって、他にふさわしい方がいるのであれば、別の方にお願いすることも可能です。

 また、お墓の管理が難しいということであれば、墓じまいをして永代供養をすることも可能ですので、菩提寺の住職に相談してみるのもよいでしょう。

一旦、遺留分に相当する額より少ない内容で遺産分割協議が成立した後で、改めて遺留分を請求することは可能ですか

一旦、遺留分に相当する額より少ない内容で遺産分割協議が成立した後で、改めて遺留分を請求することは可能ですか

 原則としてできません。遺産分割協議をする際に、重要な財産について勘違いがあり、それがその方の過失によらない場合などでなければ、いったん成立した遺産分割協議を撤回することはできません。遺留分は、被相続人の遺言や生前贈与などにより、固有の相続分を害されたときに行使できる権利とされています。従って、自ら遺産分割協議に参加していながら、後になって遺留分を主張することはできません。

相続登記や預貯金の払戻しなど相続手続を複数予定しているのですが、相続登記をすると戸籍は返却されませんか

相続登記や預貯金の払戻しなど相続手続を複数予定しているのですが、相続登記をすると戸籍は返却されませんか

 相続登記(名義変更)の際に、原本還付の請求をすれば登記が完了した時点で戸籍は返却されます。しかし、その他の相続手続を予定されている窓口によっては、原本の提出が必要であり戸籍が返却されないことも予想されます。そのため、法定相続情報証明制度のご利用をオススメします。これは戸籍の代わりになるものであり、法務局から無料で複数部発行してもらえます。法定相続情報を発行してもらうためには、事前に手続が必要になりますので、詳しくはこのHP上の「法定相続情報」をご覧になっていただくか、司法書士総合相談センターしずおか(054-289-3704)にお問い合わせください。

父親が相続対策でアパートを建てましたが空室が多く、アパートローンを支払うと赤字です。他の土地は有効活用できていますので、このアパートだけ相続放棄したいと思います。どのようにすればいいでしょうか

父親が相続対策でアパートを建てましたが空室が多く、アパートローンを支払うと赤字です。他の土地は有効活用できていますので、このアパートだけ相続放棄したいと思います。どのようにすればいいでしょうか

 相続放棄とは、亡くなった方の不動産・預貯金等のプラスの財産、借金等のマイナスの財産、その一切を受け継がないことをいい、あなたが相続放棄をすれば、アパートローンを支払わなくてもよくなりますが、他の有効活用できている土地も相続することはできません。

 一方、相続をすると、亡くなった方のプラスの財産、マイナスの財産、そのすべてを受け継ぐことになりますので、土地を受け継ぐとともに、アパートローンも支払わなければなりません。

 相続人が、プラスの財産のみを受け継いで、マイナスの財産は受け継がないとすると、債権者を害することになりますので、そのような方法は認められていないのです。

 なお、プラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いかわからない場合には、限定承認という手続きをとることができます。限定承認は、亡くなった方のプラスの財産の範囲内で、マイナスの財産を負担することになります。

先日、義母(夫の母)が亡くなりました。 義父はすでに亡くなっており、義父母の子供は夫を含めて3人でしたが、このうち夫は、義母が亡くなる3年前にすでに病死しています。 私と亡夫との間には、23歳と18歳の二人の子供がいます。 相続人に未成年者がいる場合は、家庭裁判所で特別代理人という方を選任してもらう必要があると聞きましたが、義母の相続の手続きはどのように進めればよいのでしょうか

先日、義母(夫の母)が亡くなりました。 義父はすでに亡くなっており、義父母の子供は夫を含めて3人でしたが、このうち夫は、義母が亡くなる3年前にすでに病死しています。 私と亡夫との間には、23歳と18歳の二人の子供がいます。 相続人に未成年者がいる場合は、家庭裁判所で特別代理人という方を選任してもらう必要があると聞きましたが、義母の相続の手続きはどのように進めればよいのでしょうか

 今回は、未成年者のために特別代理人を選任する必要はありません。あなたが未成年者の親権者(法定代理人)として、未成年者のために義母の相続に関する遺産分割協議に参加をします。
 通常、未成年者が相続人になる場合は、その親が、未成年者である子を代理して遺産分割協議に参加します。しかし、その親自身も相続人であるような場合は、親にとって相続人という立場と子の代理人という立場が重複し、利益が衝突してしまいます。

 このように、親と子の利益が衝突することを利益相反といい、親子の利益が相反する場合は、親権者は、家庭裁判所に特別代理人の選任を請求しないといけません(民法第826条)。

 今回は、義母の相続ということですが、あなたの23歳と18歳の子は、確かに相続人となりますが、あなたは相続人にはなりません。すると、あなたと、未成年者である18歳の子は利益が相反しませんので、通常どおり、あなたが18歳の子の親権者として、義母の相続に関する遺産分割協議に参加すればいいのです。

遺言書には特定遺贈と包括遺贈があると聞きましたが、違いは何でしょうか

遺言書には特定遺贈と包括遺贈があると聞きましたが、違いは何でしょうか

 特定遺贈とは、「ある財産(土地A・建物B,C銀行の預金など)を〇〇に遺贈する」というように、遺贈する財産を具体的に特定して行うものです。一方、包括遺贈とは、「全財産の何分のいくつを〇〇に遺贈する」というように、遺贈する内容を遺産の割合によって指定する方法です。どちらの遺贈も、法定相続人に対しても、それ以外の者に対しても可能です。

 法定相続人以外に包括遺贈した場合、遺贈された側(包括受遺者)は、法定相続人とほぼ同じ地位に立つことになります。そのため、遺贈者のマイナスの財産(債務など)も指定された割合に従って引き受けることになりますから、注意が必要です。

 その他、特定遺贈と法定遺贈には、それぞれメリット・デメリットがあり、どちらが適しているかは、遺贈する相手や実現させたい遺言内容によってケース・バイ・ケースです。司法書士などの専門家にご相談ください。

昨年母が亡くなりました。生前、母は母名義の土地を駐車場として第三者に貸していました。相続人は私と弟の2人です。遺産分割協議がまだ終わっていないので、母が亡くなった後のその駐車場の賃料収入はとりあえず私の口座に入金してもらっています。  今後の遺産分割によって私がこの貸駐車場を相続することになった場合、母が亡くなってから遺産分割までのこの貸駐車場の賃料収入も全部私が相続できるのでしょうか。

昨年母が亡くなりました。生前、母は母名義の土地を駐車場として第三者に貸していました。相続人は私と弟の2人です。遺産分割協議がまだ終わっていないので、母が亡くなった後のその駐車場の賃料収入はとりあえず私の口座に入金してもらっています。 今後の遺産分割によって私がこの貸駐車場を相続することになった場合、母が亡くなってから遺産分割までのこの貸駐車場の賃料収入も全部私が相続できるのでしょうか。

 ご質問の貸駐車場の賃料収入は、相続開始後に発生したものですから、遺産とは別個の財産です。

 判例によれば、相続開始から遺産分割までの間に遺産である賃貸不動産から生ずる賃料債権は、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し、後にされた遺産分割の影響を受けないとしています。

 したがって、ご質問の貸駐車場の賃料収入は、貴方と貴方の弟さんが相続分(通常各2分の1)に応じて、それぞれご自身の財産として取得することになります。

 今後の遺産分割によって貴方がこの貸駐車場を相続することになっても、相続開始から遺産分割までのこの貸駐車場の賃料収入について、貴方の弟さんの相続分相当額は貴方の弟さんに返却する必要があります。

父親が自宅不動産と預貯金を残し先月死亡しました。グループホームに入所している母親を含めて遺産分割協議する場合、どのような手続きをしたらいいでしょうか? 相続人は認知症の母親・長男・長女になります。

父親が自宅不動産と預貯金を残し先月死亡しました。グループホームに入所している母親を含めて遺産分割協議する場合、どのような手続きをしたらいいでしょうか? 相続人は認知症の母親・長男・長女になります。

 相続人が認知症のように判断能力が不十分な者を含めて遺産分割協議を行う場合には、家庭裁判所で成年後見制度等を利用することが必要です。母親の後見人には長男又は長女がなるのかという問題がありますが、長男と長女は遺産分割においては母親と利益相反となりますので、特別代理人の選任も必要になります。家庭裁判所からは、原則として財産について法定相続分の確保することを求められます。

 家庭裁判所には遺産分割(案)を提出することも必要ですし、遺産分割が整った後は、相続登記を法務局に申請することも必要となります。また、成年後見制度の利用のきっかけとなった遺産分割が終了しても、後見人としての職務は終了せず、本人である母親が死亡するまで続きます。その間、後見人の財産と本人の財産とを区別して管理しなければならないですし、家庭裁判所への定期的な報告があります。