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会員専用ページに8月5日の会員特別研修の概要と配布資料を掲載しました。

●平成29年度第2回会員特別研修会●
・日時 平成29年8月5日(土) 午後1時30分~午後5時(受付は午後1時~)
・場所 静岡県司法書士会館 司ホール
第2講 相続関係業務はこう変わる!
~「相続登記の専門家」から「相続の専門家」へ~
(講師)静岡県司法書士会 あかし運営委員会
 本年5月29日より「法定相続情報証明制度」がスタートしました。新制度の導入に伴い、私たち司法書士は相続手続きの初期の段階から相続人との関わりをもつ機会が増加すると考えられます。相続という局面に初めて接し、さまざまな疑問を抱えている依頼者に対し、相続手続き全般の道筋を示し、安心して手続きに取り組めるよう支援することが司法書士への信頼強化につながり、「相続は司法書士!」の認知を深化させるものと考えます。一方、依頼者との関わりが増えることにより、今後司法書士に寄せられる相談は多種多様なものとなっていくはずです。
 相続手続きを受託する際、依頼者にどのように対応したらよいのか、また想定される相談事例とその応答について、あかし運営委員会の委員がリレー方式でご紹介します!
 □生前の医療費・光熱費、火葬・葬儀費用、お布施…これらは「遺産」に該当しますか?
 □不動産の換価分割、遺産分割協議書の条項はどのように記載したらいいですか?
 □遺産分割で代償金条項を定める際、不動産評価額はどのように考えればいいでしょうか?
 □相続時における年金に関する事柄について教えてください。
 □遺産分割をやり直したいのですが何か注意すべき点はありますか?
 □私の財産を公益目的で寄付する遺言をしたいのですがどうしたらいいですか?

資料のダウンロードは会員専用ページからお願いします。

父が亡くなり、相続人で遺産分割の話をしましたが、まとまりません。仕方がないので、調停を申し立てようと思いますが、その際に、お墓の承継者も決めたいと思いますが、調停でどのようなことができるのでしょうか

父が亡くなり、相続人で遺産分割の話をしましたが、まとまりません。仕方がないので、調停を申し立てようと思いますが、その際に、お墓の承継者も決めたいと思いますが、調停でどのようなことができるのでしょうか

 お墓や祭具などの祭祀財産は、被相続人による承継者の指定があればそれに従い、指定がない場合は慣習(地方の風習等)により承継されます(民法897条1項)。したがって、通常の財産の相続とは別の基準で承継されるため、遺産分割の対象にはなりません。

 被相続人による指定がなく慣習も明らかでない、あるいは慣習の解釈や存在自体を巡って争いがあるなど相続人間で決められない場合には、家庭裁判所における手続きを利用することが可能ですが、遺産分割調停とは別に、祭祀承継者指定調停を申し立てる必要があります。

 調停がまとまらず合意に至らないときは、家庭裁判所が審判で祭祀承継者を決定することになります(民法897条2項)。家庭裁判所は、被相続人との身分関係や生活関係、祭祀を承継する意欲と能力、お墓との場所的関係、利害関係者の意見などを総合的に評価して承継者を決定するとされています。

私の両親は内縁関係です。亡くなった父の遺言書には「●●(私の名前)が墓守をしろ」と書かれていました。今般、父を追うように母も他界したため、父と同じお墓に母の遺骨を納めようとしたところ、戸籍上の妻とその子らから猛反対を受け困っています。内縁の妻という立場では、父と同じお墓に納骨できないのでしょうか

私の両親は内縁関係です。亡くなった父の遺言書には「●●(私の名前)が墓守をしろ」と書かれていました。今般、父を追うように母も他界したため、父と同じお墓に母の遺骨を納めようとしたところ、戸籍上の妻とその子らから猛反対を受け困っています。内縁の妻という立場では、父と同じお墓に納骨できないのでしょうか

 「墓守」とは、法律上は「墓地使用権」と解釈できます。墓地使用権は、一般の遺産とは異なる祭祀財産に該当します。祭祀財産の承継者は民法という法律で特別の定めが置かれており、通常の相続とは取扱いが異なる点に注意が必要です。

 故人が祭祀財産の承継者を指定した場合、指定を受けた者が祭祀財産を承継することになります(民法897条1項)。遺言書に「●●が墓守をしろ」と記載されていることにより故人の意思が確認できますので、墓地使用権はあなたに帰属しているといえます。

 戸籍上の妻やその子は通常の遺産についてはあなたと同じ相続人となりますが、祭祀承継者ではありませんので、あなたの意向によってお墓にどの遺骨を納めるかを決めることができるのです。あなたのお母さんが内縁の妻であり相続権がないことは、ご質問のケースでは何の影響も受けません。

法定相続情報一覧図に在外日本人の住所を記載するには

相続人が子ども二人でパキスタンとスイスに在住していました。
法定相続情報証明に住所を記載してもらうためには、どうすればよいでしょう?

在外者の場合、住民票が発行されません。
代わりに、現地の日本領事館で「在留証明書」というものを発行してもらうことができます。
この「在留証明書」には、現地の住所地が、日本語表記と現地の母国語表記により併記されていますが、法定相続情報証明に記載される住所は日本語表記に限定されますので、
提出する一覧図には、在留証明書に表示された日本語表記をそのまま転写します。

ちなみに、この在留証明書は相続登記にも利用できます。
登記記録上の住所も、法定相続情報証明と同じように、現地の住所地が日本語表記により登記されることになるのです。
 

遠州信用金庫ブロック勉強会第2弾

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 7月24日、遠州信用金庫さんのブロック研修会第2弾で、「法定相続情報制度と戸籍の味方」をお話してきました。平日のお仕事の終わったあと、6時から2時間の勉強は大変だと思いますが、約20人の職員のみなさんに熱心に聞いていただけました。

 遠州信用金庫さんの勉強会、まだまだ続きます。

投資信託の相続手続

 銀行預金の相続手続きには、①解約して払戻しを受ける方法、②名義変更をする方法のいずれかが選択できますが、実務上は①の方法で処理されることが多いようです。
 私が依頼されたケースでも、全件①の方法で処理してきました。

ところが、同じ銀行に預金と投資信託の取引がある方の場合、単純に「すべて解約」というわけにはいかないようです。
「なぜそうなるのか」の詳細までは分からないのですが、投資信託の場合、手続上、相続する方に一旦は名義変更をしなければならないようです。

 今回は遺言執行をする過程で何件かの金融機関に投資信託取引の存在が判明したのですが、いずれの金融機関も「預金は解約できますが、投資信託の解約を希望する場合、名義変更後に相続を受けた相続人自身から解約の手続きを行ってください」との回答を受けましたので、このような取扱いで間違いないようです。

 預金のように解約が可能であれば、遺言執行者なり遺産承継受任者なりの立場で、私たち司法書士がすべての手続きを完了させることができるのですが、名義変更となると、金融機関側で新たな名義人となる相続人の本人確認が必要となるため、なんらかの場面でご本人担っていただかなければならない作業が出てきます。

「すべてお任せ!」というわけにはいかない場面もあることを勉強しました。

頼母子講(たのもしこう)の抵当権抹消

山林の相続登記などを頼まれると、かなりの割合で明治・大正時代の古い抵当権が登記されたまま放置されているケースに遭遇します。

今のように銀行や貸金業者が田舎の方まで広まっていない時代には、部落の庄屋さんや地主さんなどが生活資金の貸付けという銀行の役割を担っていたり、あるいは部落の住民が定期的にお金を出し合って積立てをし、まとまったお金が必要になった方に融通する「頼母子講」などと呼ばれる組織があり、そのような貸付けの際に山や畑に抵当権を登記していたものが、いつまでも抹消されずに放置されているんです。

このような抵当権を見つけたら、放置せず、後回しにもせず、その場で抹消登記をしておきましょう! 要件に合致すれば簡易な方法で抹消することもできますよ!!

遠州信用金庫様で勉強会を開催しました。

 7月14日、遠州信用金庫様の勉強会でお話をさせていただきました。
 前半1時間は法定相続情報証明制度のお話です。法定相続情報証明の見方や注意点、金融機関としてお客様にこの制度を薦めるべき場合と薦める必要がない場合等、実践的なお話をさせていただきました。

 法定相続情報証明制度が始まったとはいえ、相続手続で戸籍を持参されるお客様が一気に減少するとは考えられません。そこで、後半1時間はサンプルを使って戸籍の見方の練習をさせていただきました。

 最後に、事前に検討していただいた課題について解説をしました。

連休の前日の夜でしたが、みなさん最後まで熱心に勉強されていました。ご苦労様でした。

法定相続情報一覧図の写しは遺言検認申立てに使えるでしょうか (続)

 7月5日、遺言検認申立に法定相続情報証明を添付した旨を投稿しました。その後、裁判所から何も言ってこないので、取扱いについて書記官に聞いてみました。
 すると、「法定相続情報証明に必要な情報は記載されているのでこのまま進める方向で動いている。ただし、法定相続情報証明には本籍の記載がないので申立書に記載された本籍のチェックのしようがないという問題がある。場合によっては裁判官から戸籍を提出するようにという指示がある場合も考えられる」ということでした。
 なお、一般論として、遺産分割調停の申立については身分事項をいろいろと確認する必要があるので原則どおり戸籍を提出してもらうことを考えているとのことでした。

法定相続情報一覧図の写しは遺言検認申立てに使えるでしょうか

 自筆証書遺言は、発見をしたら、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に検認の申立てをする必要があります。なお、遺言が検認されたとしても、遺言の有効無効が判断されるわけではなく、いわゆる証拠保全的な機能があるにすぎません。

 さて、検認の申立があると、裁判所は検認期日を定め、相続人全員を呼び出します。そして、検認期日に相続人の面前で遺言を開封し、検認を行って検認期日が終了します。

したがって、検認の申立書には、相続人全員が判明する戸籍謄本と被相続人の最後の住所地が判明する住民票の除票等を添付する必要があります。ところで、これらの情報は、法定相続情報一覧図の写しに全部記載されている情報です。

 そこで、本日、検認申立書に戸籍等ではなく、法定相続情報一覧図の写しを添付して申立てをしてみました。裁判所の反応については後日報告いたします。