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直系尊属が相続人になる場合、どの程度遡って調査する必要がありますか

 直系尊属とは被相続人の直系の先祖のことを言います。直系尊属は、被相続人に子がいない場合に相続人になります。

 まず、戸籍の記載から被相続人の両親が生存しているかを調査します。生存していた場合は被相続人の相続人は両親と確定しますので、ここで調査は終了です。ところが、両親が被相続人より先に死亡していた場合は祖父母が相続人になりますから、さらに戸籍を遡って祖父母が生存しているかどうか調査する必要があります。同様に、祖父母が被相続人より先に死亡していた場合は曾祖父母の生存を調査する必要が生じます。このように、直系尊属が相続人となる場合は、先代、先々代・・・と、戸籍を遡って調査しなければならないのが原則です。

 しかし、被相続人の先祖であれば、通常は被相続人より先に死亡していると考えられます。また、除籍・原戸籍の保存期間(150年間)以上過去に遡って調査することはそもそも困難ですし、合理的とは言えません。

 そこで、不動産登記実務では、相続開始時から100年程度遡って戸籍を調査しても生存している直系尊属がいない場合は、それより過去の直系尊属は被相続人死亡前に死亡したものとして扱われています。例えば、被相続人が80歳で死亡した場合で、被相続人より先に死亡した両親が生存してれば100歳を超える生年月日であった場合、祖父母や曾祖父母は既に死亡していると考えられるため、祖父母死亡を確認するための除籍を添付する必要はありません。

 上記は不動産登記の例ですが、法定相続情報証明制度は不動産登記規則に基づく制度ですから、不動産登記実務と同様の扱いがされるものと考えられます。

 もっとも、今日では100歳を超えてもお元気な方が多くいますので、数字はあくまで目安です。事案によって異なりますので、ご注意ください。

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