3年前に父が亡くなり、すぐに不動産や預貯金の相続手続きを済ませました。ところが、3日前、突然ある債権者から私宛に数千万円の支払催告書が届きました。その債権者は、父を連帯保証人として第三者に対して融資したらしく、その第三者が破産したため、父の相続人である私宛に支払催告書を送ってきたようです。私にとっては「寝耳に水」のことですので、可能であれば今すぐにでも相続放棄したいと思います。このような場合、相続放棄は可能でしょうか。

3年前に父が亡くなり、すぐに不動産や預貯金の相続手続きを済ませました。ところが、3日前、突然ある債権者から私宛に数千万円の支払催告書が届きました。その債権者は、父を連帯保証人として第三者に対して融資したらしく、その第三者が破産したため、父の相続人である私宛に支払催告書を送ってきたようです。私にとっては「寝耳に水」のことですので、可能であれば今すぐにでも相続放棄したいと思います。このような場合、相続放棄は可能でしょうか。

 ご質問のケースでは、相続放棄は難しいかもしれません。

 もしあなたがお父様の積極財産を相続していた場合、法定単純承認事由(民法921条)にあたり、相続放棄は認められ難いと考えられます。

 また、相続放棄は、通常3ヶ月の熟慮期間内に家庭裁判所に対して申し立てをしなければならないところ、この熟慮期間も徒過していると考えられます。

 熟慮期間は「相続人が相続すべき積極及び消極財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識し得べき時」から起算するとされています。

 お父様が亡くなった時点で積極財産である不動産、預貯金の存在を認識していた本件では、例え消極財産(今回のケースでは保証債務)がその時点では判明していなかったとしても、熟慮期間はスタートしていたと考えざるを得ないでしょう。

 一方、熟慮期間の起算点については、「…3ヶ月以内に相続放棄をしなかったのが、…その債務負担を知っていれば相続放棄をするのが通常の対応であるといえるような、積極財産の額をはるかに超える額の消極財産が被相続人に存在しないと信じたためであり、…そのように信じるについて相当の理由があると認められる場合の熟慮期間の起算点は、相続人が上記消極財産の存在を認識し又は通常これを認識し得べかりし時から起算する」として相続人の保護をはかろうとする考え方もありますので、その点を踏まえて相続放棄の申し立ての可否を検討してみてはいかがでしょうか。

相続登記はいつまでに行わなければなりませんか

相続登記はいつまでに行わなければなりませんか

 相続登記に申請期限はありません。 相続に関連して期限が設けられているものの代表例として、家庭裁判所への相続放棄の申述(自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内)や税務署への相続税の申告(相続の開始があつたことを知った日の翌日から10ヶ月以内)などがありますが、相続登記は法令上期限がありません。 近年、相続登記が長期間なされず放置されたままの状態である土地が数多くあることが明らかとなってきました。相続登記を長年放置したことで所有者の把握が困難となり震災の際復興の妨げとなるなど、社会問題化しています。 相続登記に期限はありませんが、できるときに速やかに行う!これが鉄則です。

 司法書士は相続登記の専門家です。相続登記でご不明な点がありましたらお近くの司法書士、または県司法書士会の相談センター(電話・054-289-3704)へ是非ご相談ください。

祭祀承継者に後見開始の審判がおりました。この場合、祭祀財産の管理は、成年後見人が行うことになるのでしょうか

祭祀承継者に後見開始の審判がおりました。この場合、祭祀財産の管理は、成年後見人が行うことになるのでしょうか

祭祀承継者は、成年被後見人であってもなることができるとされています(東京家庭裁判所 平成21年(家)第4786号)。ですので、祭祀承継者であるものに後見開始の審判がなされたとしても、祭祀承継者としての地位には影響を及ぼさないものと考えられます。

 ところで、後見開始の審判がなされると、成年被後見人の財産は成年後見人が管理して行くことになります(民法859条)。成年被後見人である祭祀承継者の祭祀財産も、その他の財産(預貯金や不動産)と同様に、成年後見人によって管理が行われていくものと考えられます。

「単に遺産分割協議の参考資料として利用したい場合や相続関係説明図そのものを作成する目的で法定相続情報一覧図の保管等の申し出ができますか」に回答しました。

単に遺産分割協議の参考資料として利用したい場合や相続関係説明図そのものを作成する目的で法定相続情報一覧図の保管等の申し出ができますか

いずれもできません。

 法定相続情報一覧図は、相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときに、その保管等の申し出ができるとされています。相続に起因する登記その他の手続として代表的なものは、不動産の相続登記手続や金融機関での預金の払い戻し等が挙げられます。

 遺産分割協議の参考資料として使用したい、家系図や相続関係説明図を作成したい、等の目的は法で求められている「手続のために必要があるとき」の要件に該当せず、法定相続情報一覧図の保管等の申し出もできません。

死亡した事実を銀行に知らせるべきかについて回答しました。

父が亡くなりました。父が死亡したことを父の預金のある銀行に知らせた方がいいのでしょうか。

 金融機関は相続人から預金者死亡の通知があった場合、口座を凍結することになります。口座が凍結されると預金の引き出しや口座引き落とし、振込み等の手続きが行えなくなります。
 そのほか新聞に掲載されるお悔やみ情報などによって預金者の死亡を知り凍結することもあります。

 最高裁判例により預金も遺産分割の対象となるとされましたので、遺産分割を経ず預金者の死亡後に預金を引き出したりすることは、他の相続人との間でトラブルの元にもなり、避けたほうがよいでしょう。

 相続人としては、できるだけ速やかに金融機関に預金者が死亡した旨を通知し、金融機関所定の相続手続きを経た上で口座解約の手続きをとるべきです。

 一般的に口座解約のために必要な書類は以下のものが挙げられます。
・金融機関所定の相続手続依頼書(原則として相続人全員の署名、実印押印)
・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・相続人全員の戸籍
・相続人全員の印鑑証明書
(その他、遺言書、遺産分割協議書、調停調書など、詳しくは金融機関にてご確認ください)