法定相続情報証明制度 FAQ

法定相続情報証明制度についてお答えします!
 本ページでは、不動産登記規則、通達、各地の登記所の取扱などを情報収集したうえで、法定相続情報証明制度の具体的な取扱をQ&A方式で解説しています。
※本ページの情報は随時更新しています。したがって、後日、現在掲示している説明を修正して異なる見解を公示する可能性があることをご了解ください。
 

法定相続情報証明制度創設の背景について

  • 法定相続情報証明制度が創設されたのはなぜですか

     不動産登記記録の記載によっても所有者が判明しない不動産が増加しているため、公共事業用地の取得に長期間を要したり、空き家の放置、遊休農地の発生、農地集約化の妨げ、森林の適正な管理ができないなど、様々な問題が生じています。

     地価の上昇が続き、不動産の資産価値に関心が高かった時代、地縁・血縁関係が強かった時代では、相続が発生すれば相続人名義に相続登記がされることにより、不動産の所有者が不明であることは比較的少なかったものと推測されます。

     しかし、今日では、不動産に対する関心は多様化し、必ずしも所有を望まず、むしろ管理や課税に対する負担感さえ抱き、遺産分割や相続登記がなされずに放置されるケースが多数生じています。

     一方、相続登記を申請する際には被相続人の相続人を確定するための戸籍謄本等の情報を提供しなければならないところ、提供する戸籍謄本等が改製等により複数必要となるため、これらを取り揃えることが煩雑で、相続登記を申請する意欲が削がれてしまうということも考えられます。

     そこで、相続登記を促進するため、「法定相続情報証明制度」が新設されることとなったわけです。

    (文責 古橋清二)

  • 相続登記をしないとなぜ複雑なことになってしまうのですか

     相続が発生したにもかかわらず、遺産分割協議をせずに放置しておくと、相続人が死亡した場合は相続人の地位が相続人全員に引き継がれてしまいます。このような状態が順次発生してしまうと、相続人の権利や義務を引き継いだ者が次第に増えていってしまいます。

     遺産分割協議は、協議に参加した相続人の全員が合意することによりはじめて成立するため、上記のように相続人の権利義務を引き継いだ方が増えてしまうと、遺産分割協議の成立が困難な状況になってしまうおそれがあります。

     また、相続人の権利義務を引き継いだ方々が増えていくということは、中には認知症を患ってしまった方や海外に居住している方、行方不明となっている方など、簡単には協議できない方々が出現してくる可能性があります。

     以上のことから、相続や相続登記をせずに長期間か経過すると、複雑な状況になってしまうおそれがあるわけです。

    (文責 古橋清二)

  • 不動産登記の促進のためにどのようなことが行われてきましたか

     近年では、地方自治法に基づく認可地縁団体が所有する不動産に係る登記制度や、農地法や森林法に基づき利用権の設定を行う制度など、土地の利用目的や状況に応じた新な制度も少しずつ整備されてきており、また、死亡届の提出があった場合や固定資産税納税通知書の送付時に相続登記や農地・森林の届出に関する手続を案内する自治体も出てきていますが、所有者不明不動産の根本的な解決には程遠いものと思われます。

    (文責 古橋清二)

  • 相続登記未了問題や空き家問題について、政府はどのような施策を考えているのですか

     平成28年6月2日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2016」では、「第2章 成長と分配の好循環の実現」の中で、「不動産ストックのフロー化による投資の促進、地域経済の好循環を図るため、リート市場の機能強化、成長分野への不動産供給の促進、小口投資を活用した空き家等の再生、寄附等された遊休不動産の管理・活用を行うほか、鑑定評価、地籍整備や登記所備付地図の整備等を含む情報基盤の充実等を行う。また、空き家の活用や都市開発等の円滑化のため、土地・建物の相続登記を促進する」こととされ、政府として相続登記の促進に取り組むこととされました。

    (文責 古橋清二)

 

法定相続情報一覧図の保管等の申出に必要な書類について

  • 法定相続情報一覧図とは何ですか

    下図のように、亡くなられた被相続人とその相続人を系図にまとめたものだとイメージして下さい。

    法定相続情報証明の交付を希望する者は、下図のような「法定相続情報一覧図」を作成し法務局に提出します。法務局は記載事項に誤りがないかを審査したうえで、提出された「法定情報相続一覧図」の写しに「これは、平成○年○月○日に申出のあった当局保管に係る法定相続情報一覧図の写しである」という認証文を付記し、登記官の氏名と職印を印字した書面を「法定相続情報証明」として交付することになります。
    「法定相続情報証明」の素材となるものを、申出をする側で作成して法務局に提出するのだとご理解いただければ結構です。
    なお、提出した「法定相続情報一覧図」の原本は、法務局に保管されることになります。

    (文責 中里 功)


  • 法定相続情報一覧図には何を書けばよいですか?

    「法定相続情報一覧図」に記載しなければならないのは、次の各情報です。
    用紙はA4の丈夫な白紙を用いる必要があります。
     なお、明瞭に判読できるのであれば、手書きによるものでも受け付けられます。
    ① 被相続人に関する情報 ・・・ 氏名,死亡時の住民票上の住所,生年月日,死亡年月日
    ② 相続人に関する情報 ・・・ 氏名,生年月日,被相続人からみた続柄
    〔任意事項/申請人が記載を希望する場合のみ〕住民票上の住所
    ③ 申出人の氏名(※)
    ④ 作成年月日
    ⑤ 作成人または作成代理人の氏名(自書でない場合は、押印も必要)
    ※ 通常、③の申出人は②の相続人のうちの一人であるので、②の氏名に「(申出人)」と付記する方法で足りる。

    (文責 中里 功)

  • 法定相続情報一覧図の申出に必要な添付書類は何ですか

     法務局所定の申出書に次の各書類を添付する必要があります。
     なお、②の各添付書類は、(エ)(オ)を除き原本はすべて返却されます。
     また、(エ)の書類について返却を希望する場合は、申出の際に写しを取り、申出人または代理人が写しに「原本と相違ない」旨を付記することにより返却を受けることができます。

    ① 申出人または代理人が作成した「法定相続情報一覧図」
    ② 次に掲げる戸籍等のすべて
    (ア)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(古い戸籍の中には、戦火による焼失等により発行されないものも少なくないが、この場合は、本籍地の市区町村から発行される「交付することができない」旨の証明書を提出すればよい)
    (イ)被相続人の除票または戸籍の付票(死亡時の住所を証する書面として)
    (ウ)相続人全員の戸籍謄本
    (エ)申出人の住民票または戸籍の付票(申出人の本人確認書類として提出が求められるものであるため、「原本と相違ない」旨を付記した運転免許証などの公的証明書のコピーでも可)
    (オ)代理人による申出の場合は委任状
    (カ)〔法定相続一覧図に相続人の住所の記載を希望する場合〕相続人全員の住民票または戸籍の付票
    (キ)〔代襲相続が発生している場合〕被代襲者(被相続人よりも先に死亡した相続人)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
    (ク)〔数次相続が発生している場合で、申出人が相続人の地位を相続により承継した者である場合(※)〕
    その事実が分かる戸籍謄本
    ※ 被相続人の死亡後に相続人である子が他界し、その子(被相続人から見た孫)が申出人となるような場合

    (文責 中里 功)

  • 相続人である子が、被相続人より先に死亡しており、孫が相続人となる場合の記載方法は?

    ご質問のようなケースでは、お孫さんは相続人の一人となります(「代襲相続人」とよびます)。

     したがって、他の相続人と同じように前問②の情報が記載事項となりますが、代襲相続人であることが分かるように、被相続人よりも先に亡くなられた方(代襲相続人となるお孫さんの親)を「被代襲者(平成○年○月○日死亡)」の要領で特定する必要があります。なお、被代襲者の氏名は必ずしも明記する必要はありません。

    (文責 中里 功)

  • 相続人である子が、被相続人の死亡後に他界したため、孫が相続人となる場合の記載方法は?

    一次相続が発生した後に一次相続の相続人に二次相続が発生したようなケースです(「数次相続」とよびます。相続人である子が、被相続人の死亡前に他界した場合と場面が異なりますので、ご注意ください)。

     「法定相続一覧図」は、被相続人お一人ごとに作成しなければならないこととされていますので、数次相続が発生している場合に1通の「法定相続一覧図」にまとめることは認められません。したがってこの場合は、亡くなられた人ごとに「法定相続一覧図」を別個に作成する必要がある点にご注意ください。

     なお、一次相続の相続人に二次相続が発生していても、死亡した相続人の死亡年月日を記載した法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。これは、法定相続情報一覧図は、戸籍等の記載から判明する、被相続人の死亡時点における同順位の相続人(の氏名、生年月日、続柄)を表すものだからです。

    (文責 中里 功)

  • 直系尊属が相続人になる場合、どの程度遡って調査する必要がありますか

     直系尊属とは被相続人の直系の先祖のことを言います。直系尊属は、被相続人に子がいない場合に相続人になります。

     まず、戸籍の記載から被相続人の両親が生存しているかを調査します。生存していた場合は被相続人の相続人は両親と確定しますので、ここで調査は終了です。ところが、両親が被相続人より先に死亡していた場合は祖父母が相続人になりますから、さらに戸籍を遡って祖父母が生存しているかどうか調査する必要があります。同様に、祖父母が被相続人より先に死亡していた場合は曾祖父母の生存を調査する必要が生じます。このように、直系尊属が相続人となる場合は、先代、先々代・・・と、戸籍を遡って調査しなければならないのが原則です。

     しかし、被相続人の先祖であれば、通常は被相続人より先に死亡していると考えられます。また、除籍・原戸籍の保存期間(150年間)以上過去に遡って調査することはそもそも困難ですし、合理的とは言えません。

     そこで、不動産登記実務では、相続開始時から100年程度遡って戸籍を調査しても生存している直系尊属がいない場合は、それより過去の直系尊属は被相続人死亡前に死亡したものとして扱われています。例えば、被相続人が80歳で死亡した場合で、被相続人より先に死亡した両親が生存してれば100歳を超える生年月日であった場合、祖父母や曾祖父母は既に死亡していると考えられるため、祖父母死亡を確認するための除籍を添付する必要はありません。

     上記は不動産登記の例ですが、法定相続情報証明制度は不動産登記規則に基づく制度ですから、不動産登記実務と同様の扱いがされるものと考えられます。

     もっとも、今日では100歳を超えてもお元気な方が多くいますので、数字はあくまで目安です。事案によって異なりますので、ご注意ください。

    (文責 井上尚人)

  • 相続人の戸籍について、有効期限はありますか

     相続人の戸籍について、有効期限はありません。ただし、相続発生日(被相続人が亡くなった日)よりも後に発行されたものでなければなりません。

    (文責 井口ゆり)

  • 相続人の戸籍について、有効期限はないと聞きました。被相続人が亡くなった日よりも前に取得した戸籍でもいいですか

     相続人の戸籍については有効期限はありませんが、被相続人が亡くなった日よりも後に発行されたものでなければなりません。これは、被相続人が亡くなった日その時点における相続人を確認する必要があるためです。

    (文責 井口ゆり)

  • 法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出を司法書士に委任する際に法務局に提出した委任状は、原本の返却を受けることができますか? 委任状の記載内容よって取扱いは異なりますか?

     記載内容を問わず、原本の返却を受けることが可能です。

     あらかじめ委任状の写しを用意し、写しには代理人である司法書士が「原本と相違ない」と記載して署名または記名押印し、委任状の原本と写しの双方を申出書に添付してください。

     なお、不動産登記申請の場合、他の登記申請に関する委任事項を含んでいるなど原本の返却を受ける必要がある場合に限って原本還付申請が可能とされていますが、法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出に関する委任状についてはこのような規定はありませんので、記載内容を問わず原本の返却が受けられます。

    (文責 中里 功)

     

  • 申出書には、被相続人の出生から死亡までの戸籍や除籍の謄本を添付することとされていますが、それらの一部が滅失等していて発行されない場合はどうすればよいですか

     被相続人が養子縁組や認知をしている可能性もあり得ることから、被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて揃えることにより相続人の範囲を確定しますが、それらの一部が戦災等により滅失していることもあります。

     そうした場合には、「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書を発行してもらい添付することで足ります。

     また、市町村によっては、上記証明書を発行しない扱いもありますが、その場合には、除籍等の交付請求書等に対して担当者が交付不能と記載した書面を添付することで代替できます。

     なお、上記は、あくまでも戸籍・除籍が存在していたことを前提とする制度であり、例えば被相続人が日本に帰化し、帰化する以前の戸籍がないような場合には、法定相続情報証明制度の利用ができない点に注意が必要です。

    (文責 倉田 和宏)

  • 申出書には、被相続人の最後の住所を証する書面を添付することとされていますが、該当する書面が市町村において保管されていない場合はどうすればよいですか

     被相続人の最後の住所を証する書面とは、具体的には住民票の除票や戸籍の附票ですが、その保存期間は消除された日から5年間とされています。5年間経過後も保存を継続している自治体もありますが、そうでない自治体では廃棄されているため発行してもらえません。

     このような場合には、申出書に上記書面を添付する必要はありません。また、申出書及び法定相続情報一覧図には、被相続人の最後の住所ではなく、最後の本籍を記載することになります。

    (文責 倉田 和宏)

  • 司法書士法人が法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出を代理する場合、法人でない司法書士が代理する場合に比べて添付書類に違いはありますか

     法人でない司法書士が法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出を代理する場合、所属する司法書士会が発行する身分証明書の写しを提出する必要がありますが、司法書士法人が代理する場合は、法務局が発行する司法書士法人の代表者の資格を証する書面を提出が求められ、この場合には代表者である司法書士の身分証明書の写しの提出は求められません。
     これら資格を証する書面は、原本還付請求の対象となります。

     また、司法書士法人の主たる事務所を管轄する法務局が、法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出をしようとする法務局と同一である場合でも、資格を証する書面の提出は省略できません。

     なお、不動産登記の申請のように、司法書士法人の会社法人等番号を申出書に記載したとしても代表者の資格を証する書面の提出は省略できませんので、ご注意ください。

    (文責 中里 功)

  • 一覧図の保管等の申出の際に本人確認資料として添付する書類を原本還付する場合、誰が原本証明をすべきですか

     登記所によって取り扱いが異なるかもしれませんが、一般的には、申出人本人が原本証明すべきという取り扱いがなされていると思われます。

     一覧図の保管等の申出の際には、申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上促成した証明書(当該申出人が原本と相違ない旨を記載した謄本を含む)を添付すべきとされています(不動産登記規則247条3項6号)。
     この趣旨は、申出人の実在性の確認と、本人確認資料として、これらの書類の添付を要請しているものと思われます。

     上記の書類は原本の還付請求をすることが可能ですが、その場合には、原本と同一内容であることを証明した写し(原本証明した写し)を提出する必要があります。
     現状、一覧図の保管等の申出が任意代理人によってなされた場合であっても、上記の原本証明は申出人本人がする必要があると解釈しているようですので注意が必要です。

    (文責 古橋清二)

  • 除籍又は改正原戸籍の一部が滅失等していることにより、その謄本を提供することができない場合に、「他に相続人はない」旨の相続人全員による証明書(印鑑証明書)の添付は要しますか

    「他に相続⼈はない」旨の相続⼈全員による証明書の添付は必要ありません。

     除籍等が滅失等している場合の相続登記に関する通達(H28.3.11民二第219号)の発出により、相続による所有権の移転の登記の申請において、⼾籍及び残存する除籍等の謄本に加え、除籍等(明治5年式戸籍(壬申戸籍)を除く。)の滅失等により「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村⻑の証明書が提供されていれば、相続登記をして差し支えないものとされました。本制度においてもこれと同様の取扱いとなります。

    (文責 川端満秋)

  • 数次相続の場合、複数の被相続人に係る法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付の申出を同時に行う際、各申出書に添付する被相続人の出生時から死亡時までの戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本の一部に重複するものがあります。重複する戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本の添付は一通でもよいのでしょうか

     同一の登記所に対して同時に申出をする場合において、各申出に共通する添付書類があるとき、同じ書類は一通で足ります。

    (文責 川端満秋)

  • 法定相続情報一覧図の保管等の申出に係る委任状の委任事項には何と記載すればよいですか

     単に「被相続人〇〇の相続手続に関すること」では足りません。

    「法定相続情報一覧図の保管等の申出の件」であるとか、「被相続人〇〇の相続登記の申請の件」など、具体的な相続手続の件であることを記載する必要があります。

     (文責 柴田泰光)

  • 相続登記を申請するために、被相続人の戸籍謄本を生殖可能な年齢を確認できる程度にまで遡って取得しています。今般、相続登記の申請と同時に法定相続情報一覧図の保管等の申出を登記所にしますが、その場合に、法定相続情報一覧図の保管等の申出をするのに必要な被相続人の戸籍謄本は、生殖可能な年齢を確認できる以上に遡り、出生時からのものを用意しないといけませんか

     相続登記の申請と同時に法定相続情報一覧図の保管等の申出をする場合に限って、被相続人の戸籍謄本は、出生時からのものを添付する必要はなく、生殖可能な年齢からのものを添付すればいいです。

     法定相続情報一覧図の保管等の申出をする場合、申出書には、被相続人の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書を添付する必要があります。

     一方で相続登記を申請する場合、申請書に添付する被相続人の戸籍謄本は、被相続人の生殖可能年齢を確認できる程度にまで遡っていれば足りるとされています。

     法定相続情報一覧図の保管等の申出と相続登記の申請は同時に行うことができますが、この場合、被相続人の戸籍謄本は、出生時からのものを添付しなければならないのでしょうか。

     登記所では、平成29年6月20日以降、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出がされた場合に限り、当該登記申請における審査において当該法定相続情報一覧図の内容を登記官が確認することができることを前提に、必ずしも被相続人の出生時からの戸除籍謄本を必須のものとすることなく、当該登記申請の審査に必要な範囲の戸除籍謄本にて当該申出を取り扱うことができるとして差し支えないとし、出生時からのものでなく、生殖可能年齢を確認できる程度にまで遡った戸籍謄本の添付があれば、法定相続情報一覧図の写しの交付をする、と取扱いを改めています。

    (文責 監物宏昌)

  • 司法書士に相続登記の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管等の申出を依頼しました。司法書士から、申出人の氏名住所確認書面として運転免許証のコピーの提供を求められたため、提供しましたが、併せて、コピーに原本と相違がない旨記載をし、署名又は記名押印をするように求められました。申出人である私が、コピーに原本と相違がない旨記載をし、署名又は記名押印をすべきなのでしょうか、代理人である司法書士にしてもらうことはできますか

     相続登記の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管等の申出が代理人によってされた場合に限って、申出書に申出人の氏名住所確認書面として添付された申出人の運転免許証のコピーへの原本と相違がない旨の記載、署名又は記名押印は、代理人によるものでも構いません。

     法定相続情報一覧図の保管等の申出をする場合、申出書には、申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)(以下「申出人の氏名住所確認書面」といいます。)を添付する必要があり、その規定どおり、謄本が添付される場合は、申出人が原本と相違がない旨を記載し、署名又は記名押印をする必要があります。

     ただ、登記所では、平成29年6月20日以降は、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出が代理人によってされた場合に限り、当該申出に添付される申出人の氏名住所確認書面への原本と相違がない旨の記載及び署名又は記名押印は、当該代理人によるものでも差し支えないものとし、取扱いを改めています。

    (参考)

    日司連発第330号
    平成29年(2017年)6月20日

    法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出における添付書面の取扱いについて(お知らせ)

     時下ますますご清祥のこととお慶び申しあげます。

     法務省民事局民事第二課より、本年5月29日に施行された不動産登記規則の一部を改正する省令(平成29年法務省令第20号)に基づく法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出について、相続による所有権の移転の登記等の申請と同時に当該申出を行う場合における添付書面の特例的な取扱いについて下記のとおり示されましたので、お知らせいたします。

    1.被相続人の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書の取扱いについて

     不動産登記規則(平成17年法務省令第18号)第247条第3項第2号に規定する被相続人の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書(以下「戸除籍謄本」という。)は、その規定どおり出生時からのものが添付される必要があるが、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出がされた場合に限り、当該登記申請における審査において当該法定相続情報一覧図の内容を登記官が確認することができることを前提に、必ずしも被相続人の出生時からの戸除籍謄本を必須のものとすることなく、当該登記申請の審査に必要な範囲の戸除籍謄本にて当該申出を取り扱うことができるとして差し支えないものとする。

    2.申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)の取扱いについて

     不動産登記規則第247条第3項第6号に規定する申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)(以下「申出人氏名住所確認書面」という。)は、その規定どおり、謄本が添付される場合は申出人が原本と相違がない旨を記載し、署名又は記名押印をする必要があるが、今後は、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出が代理人によってされた場合に限り、当該申出に添付される申出人氏名住所確認書面への原本と相違がない旨の記載及び署名又は記名押印は、当該代理人によるものでも差し支えないものとする。

    〔本件に関する問い合わせ先〕

    日本司法書士会連合会事務局事業部企画第一課

    TEL 03-5925-8104 FAX 03-3359-4175

    (文責 監物宏昌)

  • 被相続人の戸除籍は生殖可能年齢からのものを添付すれば足りますか?

     法定相続情報一覧図は、戸除籍の記載から被相続人の死亡時点の相続関係を表すので、原則、被相続人の出生から死亡までの戸除籍を添付する必要があります。

    (文責 井上尚人)

  • 委任による代理人の場合、代理人の権限を証する書面として何が必要ですか。

    申出人の委任状に加え、次に揚げるものが必要です。

    1.代理人が親族の場合
      申出人との親族関係が分かる戸籍の謄抄本

    2.代理人が戸籍法第10条の2第3項に揚げられる者の場合
      資格者代理人団体所定の身分証明書の写し等
     なお、代理人が各士業法の規定を根拠に設立される法人の場合は、当該法人の登記事項証明書

    (文責 川端満秋)

  • 相続人の戸籍について、戸籍謄本と抄本、どちらが必要ですか

    どちらでもいいです。

     戸籍謄本は戸籍に記載された全部についての写し、戸籍抄本は一部についての写しです。相続人についての記載があれば、謄本でも抄本でも構いません。なお、コンピューター化後の戸籍は、謄本については「全部事項証明」、抄本については「個人事項証明」と呼んでいます。

    (文責 井口ゆり)

  • 相続人の戸籍について、出生からの戸籍を揃える必要がありますか

     相続人については、現在の戸籍謄本または抄本があれば足ります。被相続人と相続人との関係は、現在の戸籍の記載から確認することができるため、相続人について出生からの戸籍を揃える必要はありません。

    (文責 井口ゆり)

  • 被相続人の登記簿上の登記名義人住所と、亡くなったときの最後の住所とが異なっています。このような場合、被相続人と登記名義人との同一性を証する書面の添付が必要ですか

    必要ありません。
     申出書には、被相続人の最後の住所を証する書面のみの添付で大丈夫です。

     被相続人の最後の住所を証する書面とは、被相続人に係る住民票の除票や戸籍の附票が該当します。

    (文責 川端満秋)

  • 戸籍の取得を他人に頼みたい場合は、誰に頼めるでしょうか

     司法書士に依頼することができます。
     司法書士には、戸籍や住民票等の職務上請求が認められておりますので、相続登記の申請や遺産分割調停の申立書を作成するために「法定相続情報一覧図」の申出をするような場合は、申出に必要な添付書類を職務上請求により取り寄せることができます。
     なお、相続に伴う預金の解約・払戻しの手続きをする場合に職務上請求が可能か否かは現時点でははっきりしませんが、この場合も申出者の方から委任状をいただくことにより必要な添付書類の取寄せは可能です。
     詳細は司法書士にお尋ねください。

    (文責 中里 功)

 

法定相続情報一覧図の作成について

  • 法定相続情報⼀覧図の作成方法を教えてください

     下記のような様式で作成します。

     できるだけワープロソフトを使用して作成するようにしましょう。法定相続情報一覧図には、戸籍に記載されている文字を使用する必要があります。特に氏名については、事前に取得した戸籍謄本等の記載をよく確認してください。

    ア 被相続人と相続人は線で結んで関係がわかるようにします。夫婦は二重線で結ぶことが一般的です。

    イ 被相続人は、最後の住所・出生日・死亡日・氏名を記載します。相続人は、出生日・氏名・続柄を記載します。相続人については、原則として住所を記載する必要はありませんが、住民票など住所を証する書面を同時に提出して別紙のような一覧図を作成しておいたほうが、金融機関などで利用しやすくなるのでお勧めします。

    ウ 続柄については、原則として、被相続人は「被相続人」、妻や夫は「配偶者」、長女や長男は「子」と記載します。ただし、戸籍のように「長男」「二女」といった表記を使っても法定相続情報一覧図が受け付けられないということはありません。

    エ 法定相続情報一覧図を作成した者は、作成日と作成者の住所氏名を記載し、署名または記名押印して下さい。申出人が相続人である場合は、その相続人の記載箇所に「申出人」と併記しても構いません。


    (文責 井上尚人)

  • 法定相続情報一覧図の作成例を見せてください

     法務省のホームページに左のような作成例が掲載されています。

     法定相続情報一覧図には、被相続人について、氏名、生年月日、最後の住所及び死亡の年月日を記載します。
     相続人については、相続開始の時における同順位の相続人の氏名、生年月日及び被相続人との続柄を記載します。また、相続人の住所を記載することもできます。
    さ らに、作成の年月日の記載、申出人の記名、その作成をした申出人又はその代理人の署名又は記名押印が必要となります。

    (文責 古橋清二)

     

  • 相続放棄をした者がある場合は、どのように記載しますか

     法定相続情報証明は戸籍の記載から読み取れる相続関係のみを証明します。相続放棄は家庭裁判所の審判に基づく手続きです。相続放棄をしても戸籍に記載されませんので、法定相続情報証明に反映させることはできません。相続人の中に相続放棄をした者があったとしても、被相続人の相続人として記載した法定相続情報一覧図を作成する必要があります。


    (文責 井上尚人)

  • 遺産分割協議の結果を、法定相続情報一覧図に記載できますか

     遺産分割も、相続放棄の場合と同様、戸籍から読み取ることができない情報ですから、相続人各自の相続分などを記載した法定相続情報一覧図を作成することはできません。

    (文責 井上尚人)

  • 推定相続人の廃除があった場合は、どのように作成しますか

     廃除の情報は、相続放棄や遺産分割と異なり戸籍に記載されます。廃除により推定相続人は相続権を失うので、廃除された相続人の記載のない法定相続情報一覧図を作成する必要があります。

    (文責 井上尚人)

  • 直系尊属又は兄弟姉妹が相続人の場合で、被相続人の死亡以前に死亡した子がいるときは、その子の氏名、生年月日、被相続人との続柄及び死亡の年月日を記載した方がよいでしょうか。

     記載する必要はありません。

     法定相続情報一覧図は、被相続人が死亡した時点の相続人が誰であるかを証明するものです。被相続人に子がいない場合は配偶者と直系尊属、直系尊属が死亡している場合は配偶者と兄弟姉妹が法定相続人になるので、被相続人の死亡以前に死亡した子を記載する必要はありません。  

     従来の、いわゆる相続関係説明図では、被相続人の死亡以前に死亡した子を記載することにより、直系尊属や兄弟姉妹が相続人となった理由も読み解くことができましたが、法定相続情報一覧図は相続人が誰であるかを端的に証明するものであるため、被相続人の死亡以前に死亡した子を記載することは不要です。

    (文責 佐藤麻妃)

  • 司法書士が法定相続情報一覧図を作成した場合、その司法書士の職印の押印が必要と考えますが、署名があれば職印の押印は省略してよいでしょうか

     職印の押印を省略することはできません。

     司法書士は、その作成した書類の末尾又は欄外に記名し、職印を押印しなければなりません(司法書士法施行規則28条1項)。

    (文責 佐藤麻妃)

  • 法定相続情報一覧図の印字範囲で注意すべきことはありますか

     法定相続情報一覧図はA4用紙に作成することになりますが、下図の水色部分には文字を記入しないでください。

     法定相続情報一覧図は、その写しに登記官の認証文を付記するなどの処理が行われることになりますので、その処理のために一定の範囲を空けておく必要があるからです。

     なお、下図の水色部分は最低限空けておくべき部分であり、全体のバランスを考えると、もう少し広い範囲で空けておいた方がいいと思われます。

     

  • 法定相続情報一覧図の作成にあたり、印字部分について注意すべきことはありますか

     法定相続情報一覧図はA4用紙に作成することになりますが、下図の水色部分には文字を記入しないでください。

     法定相続情報一覧図は、その写しに登記官の認証文を付記するなどの処理が行われることになりますので、その処理のために一定の範囲を空けておく必要があるからです。

     なお、下図の水色部分は最低限空けておくべき部分であり、全体のバランスを考えると、もう少し広い範囲で空けておいた方がいいと思われます。

    (文責 古橋清二)

  • 相続人に嫡出でない子(結婚していない男女間に生まれた子)がいる場合、法定相続情報一覧図にはどのように記載すべきでしょうか

     相続人が子である場合の続柄は、単に「子」として記載することになります。
     法定相続情報一覧図を図形式にて作成する場合には次の図(法務省HPから引用)のように記載します。嫡出子を示す場合には、両親の関係を表す線を二本線とし、嫡出でない子を示す場合には、両親の関係を表す線を一本線とします。


    (文責 酒井俊季)

     

     

  • 相続人である子供が被相続人の死亡後に亡くなった場合(数次相続の場合)には、その子供の死亡年月日は法定相続情報一覧図に記載すべきでしょうか

     ご質問の場合(数次相続の場合)、死亡した子供の死亡年月日を記載した法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。

     法定相続情報一覧図は、戸籍等の記載から分かる、被相続人の死亡時点における同順位の相続人(の氏名、生年月日、続柄)を表すものであるため、ご質問のように被相続人の死亡後に相続人である子供が亡くなった場合(これを数次相続といいます。)、亡くなった子供についての死亡年月日を記載した法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。

    (文責 酒井俊季)

  • 被相続人の死亡以前に亡くなった子供がいるときは,その子供の死亡年月日を記載すべきでしょうか

     代襲相続がある場合(ご質問の場合、被相続人の死亡以前に亡くなった子供に子(被相続人から見れば孫)がいる場合にはその子(孫)が相続人となること。)には、代襲した相続人(孫)の氏名に「代襲者」と併記し、亡くなった子供については「被代襲者(何年何月何日死亡)」と記載する必要があります。この場合、被代襲者の氏名を具体的に記載しても問題ありません。

     一方、代襲相続が無い場合には、法定相続情報一覧図は戸籍等の記載から分かる、被相続人の死亡時点における同順位の相続人(の氏名、生年月日、続柄)を表すものであるため、被相続人の死亡以前に亡くなった子供がいる場合、その子供の氏名、死亡年月日等を記載した法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。

    (文責 酒井俊季)

  • 法定相続情報一覧図は、一般的によく見られる相続関係説明図のように、被相続人を起点として相続人を線で結んだ図の形式によるものでなければなりませんか

    被相続人及び相続人を単に列挙する記載でも問題ありません。

     被相続人が誰であるか、相続人が誰であるかが判明するのであれば、一般的によく見られる相続関係説明図のように被相続人を起点として相続人を線で結んだ図の形式によらなくても構いません。このような身分関係を図示する方法では、例えば先妻の子と後妻の子というような機微な関係性が明示されてしまい、これを望まない相続人もいると考えられますので、被相続人と相続人を単に列挙する記載でも問題ありません。

    (文責 酒井俊季)

  • 被相続人との続柄の表記は、例えば、被相続人の子であれば単に「子」とするべきなのでしょうか、それとも「長男」や「二男」とするべきなのでしょうか

     原則として、相続人が子である場合の続柄は、単に「子」として記載することになります。

     法定相続情報一覧図は被相続人とその法定相続人が判明すれば良いので、単に「子」と記載すれば足りますが、「長男」や「二男」といった記載でも問題ありません。また、相続人が配偶者の場合の続柄については原則として「配偶者」という記載となりますが、例えば夫が亡くなった場合には「妻」という記載でも構いません。

    (文責 酒井俊季)

  • 兄弟姉妹が相続人であって、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(いわゆる半血の兄弟姉妹)と父母の双方を同じくする兄弟姉妹(いわゆる全血の兄弟姉妹)がいる場合、法定相相続情報一覧図にはどのように記載すべきでしょうか

     続柄は、単に「姉」や「妹」と記載します。具体的な法定相続情報の記載方法ですが、図形式で法定相続情報一覧図を作成する場合には次の図(法務省HPから引用)のように記載します。


     なお、被相続人と相続人を単に列挙するいわゆる列挙形式の場合(下図。法務省HPから引用)には、その別を記載することができませんので、法定相続分を確認する必要がある場合には、相続手続きをおこなう金融機関等から別途戸籍を提出するよう求められると考えられます。


    (文責 酒井俊季)

  • 遺産分割協議をせずに遺産を分けようと思っているので、法定相続情報一覧図に法定相続分を記載しようと思っていますが、相続人の氏名の横に併記すればよろしいでしょうか

    法定相続分の記載のある法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。

    (文責 酒井俊季)

  • 相続欠格にあたる相続人や相続放棄をした相続人がいるので、その旨を記載しておきたいと思いますが、氏名の横に併記すればよろしいでしょうか

     相続欠格や相続放棄の旨の記載のある法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。

    (文責 酒井俊季)

  • 廃除された推定相続人がいる場合、どのように記載すればよろしいでしょうか

     廃除された推定相続人が記載されている法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付申出はできません。

    (文責 酒井俊季)

  • 「法定相続情報一覧図が一旦保管された後に相続人の一人が死亡したり、相続人の氏が変わったりした場合に、法定相続情報一覧図の変更をすることはできますか

     法定相続情報一覧図の写しは、あくまでも被相続人が死亡した時点での同順位の相続人を表しています。

     一覧図が作成された後、法定相続人の一人が死亡したり、相続人の氏に変更があった場合でも法定相続情報に変更が生じたものとは扱われないため、法定相続情報一覧図の変更をすることはできません。

    (文責 山本剛史)

  • 数次相続(被相続人の死亡後に相続人が死亡)が発生している場合は、どのように作成しますか

     被相続人一人につき一つの法定相続情報一覧図を提供する必要があります。よって、被相続人死亡後に死亡した相続人についての法定相続情報一覧図を別に作成し、申出をする必要があります。

    (文責 井上尚人)

  • 代襲(被相続人の死亡前に相続人が死亡)があった場合は、どのように作成しますか

     下図のように、「被代襲者○○(○年○月○日死亡)」と記載して、代襲があったことを示す必要があります。


    (文責 井上尚人)

 

法定相続情報一覧図の保管等の申出について

  • 法定相続情報⼀覧図の保管等の申出とはどのようなことですか

     不動産に限らず、預金、株式、自動車など、何らかの相続手続が必要になった相続人が、登記所(法務局)に法定相続情報一覧図を提出し、これを保管してもらうとともに、認証を付した一覧図の写しを交付してもらうことを求める申出のことです。
     認証を受けた法定相続情報一覧図の写しは、「法定相続人に関する公的な証明書」となりますので、今後は、さまざまな相続手続きの場面で、これまでの戸籍等の提出に代わって利用されることが期待されます。
     交付される「法定相続情報一覧図の写し」は、次のような様式になります。


    (文責 花田眞吾)

  • 法定相続情報一覧図保管等の申出はどこにするのでしょうか

     下記(a)~(d)のうち、いずれかを管轄する登記所が申出先となります。どこを選択しても構いませんが、ご自身で申出を行う場合は、(c)による最寄りの登記所が便宜となることが多いでしょう。

    (a) 被相続人の本籍地
    (b) 被相続人の最後の住所地
    (c) 申出人の住所地
    (d) 被相続人が所有する不動産の所在地

     登記所の管轄については、法務局ホームページから検索できます。http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html

    (文責 花田眞吾)

  • 法定相続情報一覧図保管等の申出は誰ができますか

     申出人となれるのは、相続人(数次相続人を含む)に限られます(※「数次相続人」とは、Aが亡くなってBが相続人となった後に、さらにBが亡くなってCがその相続人となった場合のCのことです)。

     なお、申出人から委任を受けた代理人が手続を行うことも出来ますが、代理人となれるのは親族と一定の専門家(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士)に限られます。

    (文責 花田眞吾)

  • 法定相続情報一覧図保管等の申出の代理人になれるのは誰でしょうか

     成年後見人、親権者などの法定代理人は当然に申出ができますが、任意に委任を受けて代理人となれるのは次の者に限られます。

    (a) 親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族)
    (b) 親族以外で代理人になれる職種(8士業)
    ・弁護士
    ・司法書士
    ・土地家屋調査士
    ・税理士
    ・社会保険労務士
    ・弁理士
    ・海事代理士
    ・行政書士
     この8士業は、戸籍法に定めにより、受任した業務で必要となる戸籍等を職権請求することができる専門家ですが、その中でも司法書士は相続手続きの専門家であり、こうした手続には精通していると言えます。

      (文責 花田眞吾)

  • 金融機関が申出の代理人になれますか

     委任による代理人となれるのは、親族と8士業に限られますので、金融機関などの相続手続を受ける機関は代理人となれません。(※8士業については、「申出の代理人になれる専門家はありますか」の項目を参照ください。)

    (文責 花田眞吾)

  • 相続人の家族が申出の代理人になれますか

    相続人から委任を受けることにより、申出の代理人となれます。

    (文責 花田眞吾)

  • 下図で、Eは、被相続人Dの「法定相続情報一覧図」の保管及びその写しの交付の申出をすることができますか

    できません。

     申出をすることができる者は、法定相続人又はその法定相続人の地位を相続により承継した者(いわゆる数次相続の相続人)に限られます。

     上図では、被相続人Dの法定相続人は、被相続人Dの配偶者及び子であり、被相続人Dの「法定相続情報一覧図」の保管及びその写しの交付の申出をすることができる者は、被相続人Dの配偶者及び子に限られます。

    (文責 柴田泰光)

  • 相続人の中に相続放棄をした者があった場合でも、申出はできますか?また、申出が出来る場合には、法定相続情報一覧図の内容はどうなりますか

     相続人の中に相続放棄をした者があった場合でも、法定相続情報一覧図の保管交付等の申出は可能ですし、この事は相続放棄の事実が登記官に明らかであっても変わりありません。

     法定相続情報一覧図の写しは、あくまで戸除籍謄本等の記載に基づくものであり、相続放棄等の情報は記載されませんので、相続の手続きを行う場合には法定相続情報一覧図の写しとあわせて相続放棄があった事を証する書面等を提出してもらうことになります。

    (文責 花田眞吾) 

  • 法定相続情報一覧図の保管等申出を代理人が行う場合に、内縁の妻を代理人とすることはできますか

     申出を代理人が行うことはできますが、代理人となれる方の要件が限定されているため、内縁の妻は代理人として手続きを行うことはできません。

     法定相続情報一覧図の保管および一覧図の写しの交付の申出を代理人によってする場合には、申出書に当該代理人の氏名又は名称、住所及び連絡先並びに代理人が法人であるときはその代表者を記載する必要があります。また、代理人となれる者は、申出人の法定代理人又はその委任による代理人にあってはその親族若しくは戸籍法第10条の2第3項に掲げる者に限るとされています。

     なお、戸籍法第10条の2第3項に掲げる者とは、具体的には弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士及び行政書士です。

     以上より、法律上の婚姻をしていない内縁の妻は代理人となれる要件に該当しないため、手続きを行うことができないことになります。

    (文責 島 武志)

  • 法定相続情報一覧図保管等の申出書には何を記載しますか

    法定相続情報一覧図保管等の申出書には、次の内容を記載します。

    (a) 申出人の氏名、住所、連絡先、被相続人との続柄
    (b) 代理人の氏名又は名称、住所、連絡先、代理人が法人の場合は、その代表者の氏名
    (c) 利用目的 ~※例:不動産の相続登記、預金の相続手続など~
    (d) 交付を求める通数
    (e) 被相続人が所有する不動産があるときは不動産の所在事項もしくは不動産番号
    ~※不動産が複数ある場合は、そのうち任意の1つを記載すれば足りますが、不動産所在地に申出をするときには、その管轄内の不動産を記載しなければなりません。~
    (f) 申出年月日
    (g) 送付(郵送)による交付を希望するときは送付を希望する旨、送付先の住所

    申出書の様式はこのページのトップにあります。

      (文責 花田眞吾)

  • 法定相続情報一覧図の保管等の申出は、法務局で行う手続だとお聞きしました。法務局で行う手続だとすると、手続を代理人に委任する場合、親族以外に代理人となれるのは司法書士だけになるのでしょうか

     申出を委任する場合、親族以外で代理人となれるのは、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士です。

     法定相続情報一覧図の保管等の申出は法務局で行う手続ですが、親族以外に代理人となれるのは、司法書士に限られていません。

     しかし、司法書士はこのような手続に特に精通しているといえます。

    (文責 監物宏昌)

  • 銀行での相続手続は自分でやろうと考えています。法定相続情報一覧図の保管等の申出のみを司法書士に依頼することは可能でしょうか

    はい、可能です。

    (文責 監物宏昌)

  • 遺言執行者などの利害関係人は、「法定相続情報一覧図」の保管及びその写しの交付の申出をすることができますか

    できません。

     申出をすることができる者は、法定相続人又はその法定相続人の地位を相続により承継した者(いわゆる数次相続の相続人)に限られます。

     遺言執行者、被相続人の債権者、被相続人から特定遺贈を受けた者などの利害関係人は、同時に上記の者でない限り、「法定相続情報一覧図」の保管及びその写しの交付の申出をすることはできません。

    (文責 柴田泰光)

  • 法定相続情報一覧図が登記所に保管されている間に、もう一度申出をすることはできますか

     法定相続情報一覧図が登記所に保管されている間であっても、法定相続情報に変動や誤りがあった場合は、再度の申出をすることが可能です。例えば、死後認知や廃除などがあった場合は、再度の申出をすることにより法定相続情報一覧図を訂正することになります。

     なお、最初に提出した戸除籍謄抄本等は法務局に保管されていませんので、改めて全ての戸除籍謄抄本等の添付書類を提出する必要があります。

    (文責 花田眞吾)

  • 法定相続情報に変動や誤りがあった場合は、どうすればいいですか

     法定相続情報に変動や誤りがあった場合、変更・更正等の特別な手続は予定されていませんので、これを訂正等する目的で「再度の申出」をすることになります。この場合には、訂正前の法定相続情報一覧図の写しは交付されなくなります。

    (文責 花田眞吾)

  • 数次相続(被相続人の死亡後に相続人が死亡)が発生している場合の一次相続と二次相続の法定相続情報一覧図の保管等申出は、各被相続人の本籍地等が異なっている場合は、それぞれの登記所に対して行わなければなりませんか

     数次相続が発生している場合、一次相続と二次相続の法定相続情報一覧図の保管等申し出は、同時に申し出がなされる場合に限り一次相続に係る登記所において合わせて行うことができます。

    (文責 島 武志)

  • 相続による権利の移転の登記等の申請(相続関係説明図の提出あり)と同時に法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出をすることは可能ですか

     申請書は別途必要になりますが、登記申請に合わせて一覧図の写しの交付の申し出をすることができます。

     なお、登記申請と一覧図の写しの交付の申し出が同時になされた場合、登記所では、まず登記申請について処理を行い、その完了後に一覧図の写しの保管等の処理がなされるようです。

     したがって、登記申請書に法定相続情報一覧図の写しを添付することができないため、登記申請書には相続関係説明図を添付して戸籍等を還付する必要があります。還付された戸籍等はそのまま一覧図の写しの保管等の手続きに用いられることになります。

    (文責 島 武志)

  • 一覧図の保管等の申出書に添付する代理人の権限を証する書面のうち、市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成したもの(例えば、後見登記事項証明書)は、作成から3か月以内のものでないといけませんか

     作成後3か月以内のものである必要はありません。

     代理人によって登記を申請する場合、当該代理人の権限を証する書面を添付しなければならず、当該書面で市町村長、登記官その他公務員が職務上作成したものについては、作成後3か月以内ものである必要があります(不動産登記令第7条、17条)。

     しかし、法定相続情報一覧図の交付申出については、上記条項の適用はないので、書面の期間制制限はありません。

    (文責 佐藤麻妃)

  • 成年後見人が成年被後見人の代理人として法定相続情報一覧図の交付申出をする場合、代理人の権限を証する書面は、何を提供すればよいですか

     後見登記ファイルの登記事項証明書、または、選任審判書及び確定証明書を提供することになります。保佐人、補助人であっても同様です。

    (文責 佐藤麻妃)

  • 法定相続情報一覧図の保管等の申出に係る委任状には実印を押印しなければなりませんか

    いいえ。ご質問の委任状に押印する印鑑は認め印で差し支えありません。

    (文責 柴田泰光)

  • 申出は、複数の相続人がすることが可能ですか

     はい、可能です。

     ところで、再交付の申出は、申出人しかすることができません。したがって、法定相続情報一覧図を必要とする複数の相続人が共同で申出をすれば、共同申出人全員が再交付の申出ができることになります。

     共同で申出をする際には、申出書に別紙を付ける等して、申出人の表示を列挙する必要があります。

    (文責 酒井俊季)

  • “法定相続情報一覧図の保管及び交付申出書”あるいは“法定相続情報一覧図”に誤りがあった場合の訂正はどのようにすればよいですか

     申出人あるいはその代理人において訂正することになります。

     法定相続情報一覧図の保管及び交付申出書を訂正する場合は、訂正箇所に傍線を引いたうえ欄外に「〇字削除〇字加入」と記載して訂正する方法(いわゆる見え消しの方法)が一般的と考えられます。

     一方、法定相続情報一覧図を訂正する場合には、上記のような訂正方法は認められず、訂正後のデータを印刷して再提出するか、修正テープ等により訂正しなければなりません。これは、提出した法定相続情報一覧図の記載内容がそのまま法定相続情報証明書の記載に反映するためだと考えられます。

    (文責 花田眞吾)

  • 法定相続情報一覧図の保管等の申出ができる登記所に一定の制限があるのはなぜですか

     全国どの登記所に対しても申出をすることができる、とした方が便利だと思いますが、そのようにした場合、アクセス性の高い登記所に申出が集中してしまうことが考えられるため、一定の制約が設けられています。

     なお、申出をすることができる登記所は次の通りです。

     ①被相続人の本籍地
     ②被相続人の最後の住所地
     ③申出人の住所地
     ④被相続人名義の不動産の所在地

    (文責 井口ゆり)

  • 法定相続情報証明を、登記、預貯金の解約、税務申告など、複数の手続に利用したいと思っています。すべての利用目的を記載するのは面倒ですから、「相続手続のため」と記載して法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をすることはできないでしょうか

     法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をする際は、利用目的だけでなく提出先が推認できる具体的な記載をする必要があります。例えば、「預貯金の相続手続」と記載すると、被相続人の預貯金口座解約のため金融機関へ写しを提出することが推認できます。また、複数の手続に利用したい場合は、すべての利用目的を記載する必要はなく、どれか1つの利用目的を記載すれば足ります。

    (文責 井上尚人)

  • 法定相続情報証明の申出を行いました。その際、戸籍の不足を指摘され、後日戸籍を追加で提出しました。この際、注意すべき点はありますか

     法定相続情報証明一覧図の写し姚の保管申出年月日は、法定相続情報の内容の確認を、その申出年月日までに市町村から発行された戸除籍謄抄本により行ったということを担保する意義があります。

     ご質問のとおり戸籍を追加提出した場合、その提出があった日を申出年月日として取り扱う必要があるので、申出書に記載された年月日を申出人又は登記所職員において訂正する必要があります。

    (文責 伴 信彦)

  • 司法書士が代理人として法定相続証明情報証明の申出を行いました。一覧図の写し及び添付書面の返却を補助者が受取る場合、補助者証の提示は必要ですか

    補助者を使者として取り扱うので、補助者証の提示は必要ありません。

    (文責 伴 信彦)

  • 司法書士に相続登記の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管等の申出を依頼しました。司法書士から、申出人の氏名住所確認書面として運転免許証のコピーの提供を求められたため、提供しましたが、併せて、コピーに原本と相違がない旨記載をし、署名又は記名押印をするように求められました。申出人である私が、コピーに原本と相違がない旨記載をし、署名又は記名押印をすべきなのでしょうか、代理人である司法書士にしてもらうことはできますか

     相続登記の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管等の申出が代理人によってされた場合に限って、申出書に申出人の氏名住所確認書面として添付された申出人の運転免許証のコピーへの原本と相違がない旨の記載、署名又は記名押印は、代理人によるものでも構いません。

     法定相続情報一覧図の保管等の申出をする場合、申出書には、申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)(以下「申出人の氏名住所確認書面」といいます。)を添付する必要があり、その規定どおり、謄本が添付される場合は、申出人が原本と相違がない旨を記載し、署名又は記名押印をする必要があります。

     ただ、登記所では、平成29年6月20日以降は、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出が代理人によってされた場合に限り、当該申出に添付される申出人の氏名住所確認書面への原本と相違がない旨の記載及び署名又は記名押印は、当該代理人によるものでも差し支えないものとし、取扱いを改めています。

    (参考)

    日司連発第330号
    平成29年(2017年)6月20日

    法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出における添付書面の取扱いについて(お知らせ)

     時下ますますご清祥のこととお慶び申しあげます。

     法務省民事局民事第二課より、本年5月29日に施行された不動産登記規則の一部を改正する省令(平成29年法務省令第20号)に基づく法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出について、相続による所有権の移転の登記等の申請と同時に当該申出を行う場合における添付書面の特例的な取扱いについて下記のとおり示されましたので、お知らせいたします。

    1.被相続人の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書の取扱いについて

     不動産登記規則(平成17年法務省令第18号)第247条第3項第2号に規定する被相続人の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書(以下「戸除籍謄本」という。)は、その規定どおり出生時からのものが添付される必要があるが、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出がされた場合に限り、当該登記申請における審査において当該法定相続情報一覧図の内容を登記官が確認することができることを前提に、必ずしも被相続人の出生時からの戸除籍謄本を必須のものとすることなく、当該登記申請の審査に必要な範囲の戸除籍謄本にて当該申出を取り扱うことができるとして差し支えないものとする。

    2.申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)の取扱いについて

     不動産登記規則第247条第3項第6号に規定する申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)(以下「申出人氏名住所確認書面」という。)は、その規定どおり、謄本が添付される場合は申出人が原本と相違がない旨を記載し、署名又は記名押印をする必要があるが、今後は、相続による権利の移転の登記等の申請と併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出が代理人によってされた場合に限り、当該申出に添付される申出人氏名住所確認書面への原本と相違がない旨の記載及び署名又は記名押印は、当該代理人によるものでも差し支えないものとする。

    〔本件に関する問い合わせ先〕

    日本司法書士会連合会事務局事業部企画第一課

    TEL 03-5925-8104 FAX 03-3359-4175

    (文責 監物宏昌)

  • 単に遺産分割協議の参考資料として利用したい場合や相続関係説明図そのものを作成する目的で法定相続情報一覧図の保管等の申し出ができますか

    いずれもできません。

     法定相続情報一覧図は、相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときに、その保管等の申し出ができるとされています。相続に起因する登記その他の手続として代表的なものは、不動産の相続登記手続や金融機関での預金の払い戻し等が挙げられます。

     遺産分割協議の参考資料として使用したい、家系図や相続関係説明図を作成したい、等の目的は法で求められている「手続のために必要があるとき」の要件に該当せず、法定相続情報一覧図の保管等の申し出もできません。

    (文責 佐野貴盛)

  • 被相続人名義の不動産があるとき、「法定相続情報一覧図」の保管及びその写しの交付の申出の際、申出書にその不動産の不動産所在事項又は不動産番号を必ず記載しなければなりませんか

     はい、必ず記載しなければなりません。

     なお、被相続人名義の不動産が複数ある場合には、そのうちの任意の1つを記載することで足りますが、被相続人名義の不動産の所在地を管轄する登記所に申出をする場合には、その登記所管内の不動産の不動産所在事項又は不動産番号を記載する必要があります。

    (文責 柴田泰光)

 

登記官による保管、写しの交付について

  • 法定相続情報一覧図つづり込み帳とは何ですか

     登記所は、提供された法定相続情報一覧図を、また、申出の内容を適正に保管するため、法定相続情報一覧図つづり込み帳を備えることとされています。

     この法定相続情報一覧図つづり込み帳につづり込む書類は、次のとおりです。

    ア 法定相続情報一覧図
    イ 申出書
    ウ 申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違ない旨を記載した謄本を含む。)
     例:住民票、運転免許証の写し(に申出人が原本と相違ない旨記載し、署名または記名押印したもの)
    エ 代理人の権限を証する書面(代理人による申出の場合)

     また、登記官は、法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付の申出がされた場合に、申出書の添付書面によって確認できる法定相続情報の内容と、法定相続情報一覧図に記載された法定相続情報の内容が合致していることを確認したときは、一覧図の写しの作成のため、次の方法により法定相続情報一覧図を保存するとされています。

    ア 法定相続情報番号の採番
      登記所ごとの法定相続情報番号を採番し、申出書の所定の欄に記入します。
    イ 法定相続情報一覧図の保存
      (ア) 提供された法定相続情報一覧図をスキャナで読み取り、電磁的記録に記録して保存します。
      (イ) 採番した法定相続情報番号、申出年月日、被相続人の氏名、生年月日、最後の住所(最後の住所を証する書面を添付することができない場合は、最後の本籍)及び死亡の年月日を電磁的記録に記録します。
      (ウ) 被相続人の氏名に誤字俗字が用いられている場合は、これを正字等(原則として通用字体)に引き直して電磁的記録に記録します。

    (文責 監物宏昌)

  • 法定相続情報一覧図保管等の申出から、写しの交付までどの位の時間がかかりますか

     それぞれの登記所の状況(申出件数、人員数など)によっても違ってくるのでしょうが、申出をした日に即日、写しの交付を受けることは難しいと思われます。

     不動産登記の申請から登記完了までと同等の日数はかかるのではないでしょうか。

    (文責 監物宏昌)

  • 法定相続情報一覧図の交付に要する手数料は

    手数料はかかりません。無料です。

    (文責 監物宏昌)

  • 法定相続情報一覧図の交付を郵送で受けることはできますか

    法定相続情報一覧図の写しは郵送で交付を受けることが可能です。

     また、申出書に添付した戸籍謄本等の書類も郵送で返却を受けることが可能です。

     なお、郵送による法定相続情報一覧図の写しの交付及び申出書に添付した戸籍謄本等の書類の返却を希望する場合は、申出書に郵送による返却を希望する旨及び郵送先を記載する必要があります。

     郵送先は、申出人または代理人の住所になります。

    (文責 監物宏昌)

  • 交付を郵送で受ける時の手数料は

    法定相続情報一覧図の写しの交付を受けること自体に手数料がかからないことは、郵送による交付であっても変わりません。
    ただ、郵送による交付を希望する場合は、郵送に要する費用については負担をする必要があります。
    そして、その費用は、郵便切手などを提出する方法で納付しなければなりません。

    (文責 監物宏昌)

  • 法定相続情報一覧図の再交付はできますか

     法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付の申出人は、その申出をした登記所の登記官に対して、法定相続情報一覧図の写しの再交付を申出ることができます。

     再交付を申出る場合は、再交付申出書に次の書類を添付します。

    ア 再交付申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載し、署名または記名押印をした謄本を含む。)
     例:住民票、運転免許証の写し(に申出人が原本と相違ない旨記載し、署名または記名押印したもの)
     なお、当初の申出時の申出人の氏名または住所と再交付申出時の再交付申出人の氏名または住所とが異なる場合は、その変更経緯が明らかとなる書面を添付します。
    イ 代理人の権限を証する書面(代理人による申出の場合)

    (文責 監物宏昌)

  • 法定相続情報一覧図の再交付は、申出人以外の相続人もできますか

     できません。

     法定相続情報一覧図の写しの再交付を申出ることができるのは、法定相続情報一覧図の保管及び写しの交付の申出人に限られます。

    (文責 監物宏昌)

  • 法定相続情報一覧図の保管期間は何年ですか

     法定相続情報一覧図つづり込み帳の保存期間は、作成の年の翌年から5年間とされています。
     保存期間を経過した場合には、廃棄をされることになります。

    (文責 監物宏昌)

 

法定相続情報証明の利用について

  • 法定相続情報証明(法定相続情報一覧図の写し)を登記で利用できるのはどんな場合ですか

     登記名義人等の相続人が登記の申請をする場合において、法定相続情報一覧図の写し(以下「一覧図の写し」という。)を提供したときは、その一覧図の写しの提供をもって、相続があったことを証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報の提供に代えることができるとされました。

     この取扱いにより、登記の申請やその他の不動産登記法令上の手続きにおいて、これまで戸籍等を提出していたものを一覧図の写しに代えることができることとなります。

    具体的な申請・手続きは主に次のものが該当します。

    ・一般承継人による表示に関する登記の申請
    ・区分建物の表題登記の申請
    ・一般承継人による権利に関する登記の申請
    ・相続による権利の移転の登記
    ・権利の変更等の登記(債務者の相続)
    ・所有権の保存の登記
    ・筆界特定の申請
    ・地図等の訂正
    ・登記識別情報の失効の申出
    ・登記識別情報に関する証明
    ・土地所在図の訂正等
    ・不正登記防止申出
    ・事前通知に係る相続人からの申出

    (文責 仁科正人)

  • この制度は、遺産の中に不動産が無いと利用できませんか

     不動産の有無に限らず、各種相続手続きに利用することができます。

     現状では金融機関等の預貯金、有価証券等金融商品取引の払戻しや保険商品取引等の払戻し、自動車等の名義変更に利用できますが、今後の制度設計により、多くの場面で利用できるようになるものと思われます。

    (文責 仁科正人)

  • 法定相続情報一覧図の保管の申出をした時点と法定相続情報一覧図の写しを利用する時点とで,相続に係る事実関係に異動があった場合の取扱いはどのようになりますか

     保管の申出より後に、「法定相続情報一覧図の写し」と実際の相続人との間に齟齬が生じてしまう可能性はあります。利用の時点で相続人に変更はないか確認をする必要があります。

    例えば、

    ・相続人が死亡しているケースでは、二次相続が発生していますので、戸籍謄本により記載の相続人が死亡している旨、さらに戸籍謄本により相続人を特定する必要があります。

    ・相続人が相続放棄をしている場合、相続放棄をした方につき相続放棄申述受理証明書を確認する必要があります。もし相続人全員が相続放棄をしている場合、次順位の相続人が登場しますので、次順位相続人を戸籍謄本で特定する必要があります。

    (文責 山本剛史)

  • 法定相続情報一覧図の写しの有効期限はありますか

     有効期限はありませんが、法定相続情報一覧図の写しを使用する場合、提出する金融機関等で独自に有効期限を設けている場合もありますので、取得後はすみやかにご使用下さい。

    (文責 山本剛史)

  • 相続登記を申請する際、戸籍(除籍)謄本に代えて、法定相続情報一覧図の写しを添付しようと思っています。法定相続情報一覧図の写しは原本還付を受けることができますか

     できます。
     その場合、法定相続情報一覧図の写しとそのコピーを提出するのではなく、法定相続情報一覧図の写しといわゆる相続関係説明図の提出が望ましいとされています。相続関係説明図は法定相続情報一覧図の写しの謄本として取り扱われ、法定相続情報一覧図の写しはそのまま返却されます。いわゆる相続関係説明図の提出が求められているのは、相続関係説明図には戸籍に記載されている情報だけでなく、相続財産の帰属先など登記申請の審査において有益な情報が記載されているためです。

    (文責 井口ゆり)

  • 法務局から発行された「法定相続情報一覧図の写し」に記載されている人が相続人であると理解すればよいですか?

     家庭裁判所に相続放棄の手続きをした方は相続人ではなくなりますが、このような方も、他の相続人と同じように法定相続情報一覧図に名前が明示されます。その理由は、法定相続情報一覧図が戸籍謄本等の記載に基づいて作成されるものであることから、戸籍の記載事項とはならない「相続放棄」の情報もまた、法定相続情報一覧図には記載されないことによります。

     したがって、基本的には「法定相続情報一覧図の写し」に記載されている人を相続人と考えればよいわけですが、この中に相続放棄の手続きをした人がいる場合は、別途、家庭裁判所が発行する「相続放棄申述受理証明書」を用意する必要があります。

     相続放棄の場合だけでなく、相続欠格、廃除、相続開始時に胎児がいる場合などのケースでも、「法定相続情報一覧図の写し」に記載されている相続人と実際の相続人との間に齟齬が生じる可能性が考えられますので、ご注意ください。

     なお、この点の注意喚起をする目的で「本書面は、提出された戸除籍謄本等の記載に基づくものである。相続放棄に関しては、本書面に記載がない。また、相続手続以外に利用することはできない」とする注意事項が付記されます。

    (文責 中里 功)

  • 相続財産が預金だけの場合でも法定相続情報証明制度を利用することは可能でしょうか?

    はい、法定相続情報証明制度は、相続財産が預金だけの場合でもご利用いただけます。

     不動産登記規則では、次のとおり規定されています。
    「表題部所有者、登記名義人又はその他の者について相続が開始した場合において、当該相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときは、(中略)法定相続情報一覧図の保管及び法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をすることができる。」

     ご指摘のとおり、法定相続情報証明制度は、所有者不明土地問題や空き家問題の大きな一因とされている相続登記の未了状態を抑止し、相続登記を促進するために創設されたものです。

     しかし、その利用については、何も相続登記をする必要があるときのみに限られているわけでなく、例えば金融機関で預貯金の払い戻しの手続を行うために必要なときなども、当然想定されています。「その他の者について」、「その他の手続のために必要があるとき」と規則で定められているのは、このためです。

     よって、相続財産中に不動産がない場合(例えば、預貯金のみの場合)であっても、法定相続情報証明制度を利用することは可能です。

     なお、各種相続手続において、法定相続情報証明制度を利用せず、従来どおり、戸籍謄本等を提出する(提出してもらう)方法によって相続人を確認することは、引き続き可能です。

     相続人の確認に必要な戸籍謄本等の数が少ない場合や、相続財産が金融機関の普通預金ひとつのみで他に相続手続きをする必要がない場合などは、むしろ法定相続情報証明制度を利用せずに、従来どおりの方法で相続人を確認する方がいいかもしれません。

    (文責 監物宏昌)

  • 自分の法定相続情報一覧図を生前に作成することはできますか

    できません。

     法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付を申し出ることができるのは、登記名義人等について相続が開始した場合において、その相続に起因する登記その他の手続きのために必要があるときとされており、生前に一覧図を作成し交付申出をしても認証が付されることはありません。


    (文責 仁科正人)